中国の運命 2017 8 6
「中国は、北朝鮮によって滅ぼされる」
その通り。
中国の歴代王朝は、時には、北方の蛮族によって、
滅ぼされた歴史があります。
2017年8月4日のニューズウィーク日本版には、このような記事がありました。
「共産党の闘争は文革の再演」
独自の中国政治分析で知られる、
在米政治評論家の陳破空(チェン・ポーコン)に、長岡義博・本誌編集長が聞いた。
中国には、このような詩がある。
「坑灰未冷山東乱 劉項原来不読書」
「秦」の始皇帝が「焚書坑儒」によって知識人を弾圧し支配を固めようとしたが、
結局、「秦」を倒したのは、書物を読まない劉邦や項羽のような人物だったという意味だ。
(中略)
かつて、「漢」は大国だったが北方の小国である「匈奴」を、
また「唐」は西方の小国である「吐蕃」をそれぞれ恐れていた。
「宋」はモンゴル民族に、「明」は満州族に滅ぼされた。
現在の中国も北朝鮮に滅ぼされる可能性がある。
核戦争は「先んずれば制す」。
先に攻撃を仕掛ければ勝つことができる。
北朝鮮国営の朝鮮中央通信は、暗に中国を指して、
「破局的結果を覚悟せよ」と警告した。
つまり、北朝鮮が中国に核の先制攻撃を行う可能性があるということだ。
(引用、以上)
私は、世界史が好きで、とりわけ中国史が好きでした。
中国史に興味を持った人は、以下の「征服王朝 2014 6 21」を読めば、
現代史である中国の外交や軍事の理解が深まるでしょう。
征服王朝 2014 6 21
中国の軍事予算は、この10年間で、4倍近くになりました。
一方、日本の軍事予算は、この期間で「微増」というレベルです。
それなのに、中国国内では、時々、日本脅威論が語られます。
これには、多くの日本人が、「実に、不思議だ」と思うでしょう。
どうして、中国では、このような発想になってしまうのか。
それは、中国の歴史に原因があります。
中国の歴史とは、異民族に支配された歴史です。
代表的なものでは、モンゴル帝国(元朝)があります。
この王朝は、モンゴル族が中国に侵入して建国した帝国です。
モンゴル族は、中国を1271年から1368年まで支配しました。
次に、有名なのが、清帝国(清朝)です。
この王朝も、満洲族が中国に侵入して建国した帝国です。
清帝国は、1636年から1912年まで続きました。
つまり、中国は、約300年近く、満洲族によって支配されました。
中国では、こうした王朝を「征服王朝」と言います。
つまり、異民族によって支配された王朝という意味です。
こうした歴史から導かれることは、
中国人は、被害者意識が強いということです。
こうした被害者意識が強く現れているのが、
中国外交の特徴と言えるでしょう。
中国は、すでに超大国になったのですから、
本来ならば、小さなことは気にせず、鷹揚に構えていればいいのですが、
現実には、小さなことにも過敏に反応し、番犬のようにギャンギャンと吠えます。
これは、被害者意識が典型的に現れている実例です。
中国から見れば、日本人も「異民族」なので、
当然、過敏に反応するでしょう。
中国は、いつになったら「超大国」になるのか。